BST (Bad Stripe Table) は、 複数のハードウェア・エラーが発生したために論理ドライブ・ストライプにアクセスできなかった場合に、 論理ドライブ上の大半のデータを回復する手段を提供します。 BST 内の項目は、ストライプに含まれていたデータを失ったことを示します。
BST 項目が生成される条件はたくさんありますが、最も大きい原因は、 クリティカルな論理ドライブのストライプ内のストライプ単位の 1 つにアクセスしているときのエラーです。 ストライプ単位障害が 1 つの場合は修正することができ、回復可能ですが、 同一の冗長 RAID ストライプ内に障害が 2 つ以上ある場合は、不可能です。
例えば、クリティカルな RAID-5 アレイで、 そのアレイ内のドライブの 1 つが無効であるときに、 アレイのそれ以外のドライブの 1 つにアクセスしている間に回復不能なメディア・エラーが発生した場合、 ストライプは BST 内の項目で不正とマークされます。
BST に項目が記録されると、 ホスト・システムが障害があるストライプ内の LBA (論理ブロック・アドレス) にアクセスしようとしたときに、 コントローラーはドライバーにエラー・コードを戻します。 これは、論理ドライブの一部が使用できないことを直ちに示す 1 つの方法です。
注:
不正なストライプを、オペレーティング・システムの特定のファイルに相関付けることはできません。
ServeRAID マネージャーのイベント・ログを検査して、影響を受ける論理ドライブを識別してください。
データを失っているため、この状態から回復する方法は以下の方法しかありません。
1. アレイを削除します。
2. アレイとその論理ドライブを再作成します。
3. バックアップ・メディアからデータを復元します。
x-0086-SRM-00-06-JA