コマンド・タスク・ファイルの作成

このトピックでは、サード・パーティーの管理ソフトウェアおよび その他のプログラムを IBM Director と統合するために 使用する CMDTask ファイルを作成する方法について説明します。

CMDTask ファイルは director_install_dir¥classes¥extensions ディレクトリーにあり、".CMDExt" という拡張子が付いている必要があります。 拡張子 .CMDExt では大文字小文字の区別がありませんが .CMDExt ファイル名の接頭部は すべて大文字である必要があります (たとえば、TELNET.CMDExt)。

IBM Director コンソール を開始すると、 director_install_dir¥classes¥extensions ディレクトリーにある 拡張子 .CMDExt の付いたファイルすべてが処理されて、そのファイル内で Title パラメーターによって指定される 各タスクのタイトルが「外部アプリケーションの起動」タスクのサブタスクとして 「タスク」ペインに表示されます。

たとえば、 ディレクトリー director_install_dir¥classes¥extensions 内の IBM Director サーバー に TELNET.CMDExt (Title=telnet コマンド) という ファイルがある場合は、タスク・ラベル telnet command「外部アプリケーションの起動」タスクのサブタスクとして表示されます。

Windows プラットフォームでは、関連するタスクのグループ (1 つの親と子ツリー) を作成することもできます。 たとえば、以下のように作成できます。
  1. FILESYSTEM.CMDExt というファイル名の親タスクと Title=File System コマンド
  2. FILESYSTEM_1.CMDExt というファイル名の子タスク ("_1" が必要) と、a) Title=Volume コマンド および b) ParentTaskFilename=FILESYSTEM
  3. FILESYSTEM_2.CMDExt というファイル名の子タスク ("_2" が必要) と、a)Title=Dir コマンド および b) ParentTaskFilename=FILESYSTEM
  4. FILESYSTEM_3.CMDExt というファイル名の子タスク ("_3" が必要) と、a) Title=DiskCopy コマンド および b) ParentTaskFilename=FILESYSTEM

この例で示すように、各子タスク・ファイルの名前に _n を付加し、 各ファイルに Title パラメーターおよび ParentTaskFilename パラメーターの両方とも組み込む必要があります。 親タスクを起動しても、その親タスクの下にある子タスクは実行されません。 この親子関係が存在するのは表示モードのみで、実行モードではありません。

タスク・タイトルはグループ内でソートされます。 たとえば、例に指定されているタスクは、以下の順序で表示されます。

外部アプリケーションの起動
    ファイル・システム・コマンド
        Dir コマンド
        DiskCopy コマンド
        Volume コマンド
    telnet コマンド

サブタスクのリストを最新表示するには、 「外部アプリケーションの起動」 タスクを右クリックし、 「最新表示」をクリックします。

サブタスクの使用を特定のユーザーだけに制限するには、「ユーザー管理」の 下にある「タスク・アクセス」メニュー・オプションを使用します。

.CMDExt ファイル・パラメーター:

注: * は設定することが推奨されるパラメーターを示します。 パラメーターおよび値では、大文字小文字の区別があります。
パラメーター名 説明 値情報
Title* タスクのタイトルまたは「外部アプリケーションの起動」のサブタスクとして 表示されるタイトルの NLS キー このパラメーターを設定することをお勧めします。 このパラメーターが設定されないと、.CMDExt ファイルの基本ファイル名が使用されます。
ResourceBundle タイトルに使用する NLS バンドル  
ParentTaskFilename 子タスク・ファイルを作成する場合の、親タスク・ファイルの名前

子タスクを作成する場合にのみこのパラメーターを指定します。

拡張子 .CMDExt を付けずに親タスクのファイル名を指定します。 たとえば、次の通りです。

ParentTaskFilename=FILESYSTEM

子タスクのタスク・ラベルは、親タスクのタスク・ラベルの下に表示されます。 ParentTaskFilename があるかどうかが検査されます。

CommandString.Windows* Windows システムで実行するコマンド・ストリング

重要: .CMDExt ファイルでは java プロパティー・ファイル・ フォーマットを使用します。 したがって、バックスラッシュは二重のバックスラッシュとしてコード化する必要があります。 環境変数値では、バックスラッシュは 1 つだけです。たとえば、次の通りです。

dir c:¥¥*exe /s

CommandString.Unix* UNIX/Linux システムで実行するコマンド・ストリング

重要: .CMDExt ファイルでは java プロパティー・ファイル・ フォーマットを使用します。 したがって、バックスラッシュは二重のバックスラッシュとしてコード化する必要があります。 環境変数値では、バックスラッシュは 1 つだけです。

Cwd.Windows Windows システム上での現行作業ディレクトリーのパス名 コマンドを特定のディレクトリーで開始する必要がある場合にのみ指定します。
Cwd.Unix UNIX/Linux システム上での現行作業ディレクトリーのパス名 コマンドを特定のディレクトリーで開始する必要がある場合にのみ指定します。
CheckFileExists コマンドを正常に実行するために存在する必要があるファイルの名前。

このファイルはオプションで、現行作業ディレクトリー (Cwd) 内にあると想定されます。

覚え書: バックスラッシュはすべて二重のバックスラッシュとしてコード化される必要があります。

ShellRequired シェル・ウィンドウが必要であるかどうを示します。

以下のいずれかの値を指定してください。

true
シェル・ウィンドウが必要です。
false
Shell ウィンドウは必要ありません (デフォルト)。
Icon.Small CMDTask の小さいアイコンへのパスで、 「外部アプリケーションの起動」の下にあるサブタスク・リスト内のタスク・ラベルの横に表示されます。

このパスは、ユーザーが director_install_dir/classes 内にあると想定します。

パス名の入力は、スラッシュ (/) から開始します。たとえば、 アイコンが director_install_dir/classes/icondir の下にある場合は、 パラメーターの値は以下のようになります。

Icon.Small=/icondir/iconname.gif

Icon.Large CMDTask’の大きいアイコンへのパスで、Director コンソールの「タスク」ペインに表示されます。

このパスは、ユーザーが director_install_dir/classes 内にあると想定します。

パス名の入力は、スラッシュ (/) から開始します。たとえば、 アイコンが director_install_dir/classes/icondir の下にある場合は、 パラメーターの値は以下のようになります。

Icon.Large=/icondir/iconname.gif

Targeted CMDTask をターゲット・システムにドラッグ・アンド・ドロップする必要があるかどうかを示します。

以下のいずれかの値を指定してください。

none
タスクを右マウス・クリックまたはダブルクリックにより開くことができます。
one
タスクをターゲット・システムにドラッグ・アンド・ドロップする必要があります (デフォルト)。
none|one
タスクを開くことも、ターゲット・システムにドラッグ・アンド・ドロップすることもできます。
Timeout 実行したタスク・コマンドが戻るまで待機する秒数。 1 から 60 までの数値を指定します。デフォルトは 5 秒です。最大許容値は 60 秒です。

CommandString.Windows および CommandString.Unix の例:

これらの例は、構文を混同しないようにするために役立つ一般的な使用法として提供されています。コマンド・ストリングを 作成するための手引きとしてこれらの例を使用してください。

例 1:

Telnet セッションをオープンし、ユーザーがユーザー ID およびパスワードを入力中には そのウィンドウをオープンしたままにします。-hold オプションを使用すると、telnet コマンドが正常に実行されない場合に エラー・メッセージが表示されるようにもなります。

UNIX/Linux の場合:

CommandString.Unix = xterm -e -hold telnet $CMDTASK_IP_ADDRESS0

Windows の場合:

CommandString.Windows = telnet %CMDTASK_IP_ADDRESS0%

例 2:

システムへの NET の使用

CommandString.Windows = net use * ¥¥¥¥%CMDTASK_COMPUTERNAME%¥¥c$ /u:userid pwd

親トピック: 外部アプリケーションの起動

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